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約束の日
とうとう、約束の日が来てしまった。
田名部隆史と真子は「愛、今日で終わるからね。
今日で全てを終わりにして明日から新しい人生を
取り戻しましょう。やっと愛も私達も本当の意味での自由を手に入れることができる……」
愛は言った。「お父さん、お母さんありがとう
今まで私の相談事を嫌な顔一つしないでいつも聞いてくれてありがとう」
愛は呟いた。でも、愛は朝食も喉に通らず母がいつも作ってくれるフレンチトーストさえも食べる事が出来なかった。
「愛、緊張してるのね。大丈夫よ私達の味方はたくさんいるんだから。私達は~いつでも愛の味方よ」
愛は「ありがとう。ごめんなさい……私の為にまた手を汚させてしまって」
そう言った。その後、愛は「お母さんお父さんこんな時になんだけど、春彦の家にはお父さんとお母
さんと如月さんと三人で先に行っててほしいの。
気持ちを落ち着かせる時間がほしいの。必ず後で
行くから」
田名部隆史と真子は言った。
「実はね。私もね愛に話しておきたいと思っていた事があるの~あなたにはどんな形でも犯罪に加担はしてほしくない。だからあなたにはアリバイを作っておいたの。
もしも私達が捕まった時の為にこの映画館に
咲ちゃんと行って来なさい。高校時代の友人の咲
ちゃんと最近会ってないでしょう?毎週末はいつも横田に付き合わされているんだから。
会社は残業が多いみたいだしね。
ちょうど13時上映だからアリバイ作りにはいいわ
咲ちゃんに昨日、電話しておいたから今から渋谷駅に向かって映画前のレストランでお昼食べてから
映画を見てきなね。そうと決まれば、すぐ咲ちゃんに連絡して出掛けなさい」
「でも……この映画の……ごめんなさい。お父さん……お母さん」
愛はそう言って両親の前で涙ぐんでいた。
愛の両親はいいからいいから~そう言って着替えるように愛に言い。愛を気持ちよく渋谷に行かせた。
アリバイさえしっかりしていればこれで愛だけは
守られるそう思い。安心して如月を自宅で待って
いた。
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