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ドアを開けると、そこにいたのは水輝だった。その小動物のようなクリクリとした瞳を見た瞬間に遊生輝のキリっと整った顔がいきなり破顔する。その顔、決して女性の前では見せないものである。そして、水輝は力強く抱きしめた。
「みーたん! おかえり! 今日は仕事どうだったー!?」
遊生輝の口調は普段は落ち着いたものである。それはオリュンポスの同僚やお客様に対しても変わらない。しかし、今は可愛い小動物に接するような猫撫で声の砕けた口調であった。
「今日も怒られてばっかだった。あなたにもね」
遊生輝とは逆に水輝の口調は冷たい。オリュンポス店内での遊生輝と接する時とは真逆の口調である。そこに先輩に対する敬意はない。
「だってー? みーたんが掃除道具をあんなところに置いとくのが悪いんだよー? 上司としては怒らざるをえないじゃん? もしかして怒鳴ったの怒ってるー?」
「怒鳴られるのが好きな奴なんかいない。そんなことより風呂入る。手が洗剤臭い」
「みーたん? トイレ掃除だったんだー? 言ってくれれば一緒に手伝ったのにー?」
「ナンバーワンがトイレ掃除なんてやったら大騒ぎですよ?」
「でも? みーたんとだったらお仕事手伝いたいなー? トイレ掃除でも何でもやるよー?」
「もういい、風呂入るから待ってて」
「一緒に入ろっ!? お風呂沸いてるよ?」
遊生輝はいそいそウキウキとしながらバスローブを脱ぎ捨てた。その下は全裸、下着の一枚も付けていない。
それを見た水輝は「沸いてるのはお前の頭だよ」と呆れたような溜息を吐いた。そして、乱暴に背広をぽいぽいと脱いで瞬く間に全裸になる。水輝が浴室へと入り、バスチェアに座った瞬間、いつの間にか浴室に入っていた遊生輝が水輝の頭にシャワーで湯をかけた。
「今日もお疲れ様ー? お仕事辛くなかった?」
水輝の返答は辛辣である。
「あなたに怒られて、売上0で詰られるから辛いんですよ」
水輝はシャワーヘッドを遊生輝から取り上げた後、バスチェアに座らせた。そして、後ろから抱きしめる。
「今日、あなたに怒られた分のお仕置きしてやる」
水輝は後ろから遊生輝を抱きしめた。右胸に左手を回して乳首を玩具のように弄り回す。指先を乳輪の先に当てて回すように撫でた後、乳頭を数回ボタンでも押すかのように押し、それから僅かに爪を立てて乳頭を引っ張りにかかる。
遊生輝は男らしからぬ高い嬌声を上げた。
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