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『これからウミの家のパーティーに行くわよ!』
『ウミって……あの"Umi"の?』
Umiとは、日英ハーフの超人気シンガーソングライターのことだ。彼女は小学生の頃からシンセサイザーを利用して作曲をし、主にYouTubeやSNSなどインターネットを中心に楽曲を発表していたが、音楽関係者の目に留まり16歳の若さでCDデビューを果たした。若者を中心に圧倒的支持を集める彼女の出す曲のほとんどがビルボードやiTunesのチャートで1位を獲得し、ミュージックビデオの再生回数は1億回を超えることが当たり前になっている。彼女は『次世代ポップアイコン』と呼ばれ、もはやカリスマ的存在となっている。
『決まってるじゃない。前に言ったでしょ? ウミと私は知り合いだって』
ミシェルから返されたメッセージを読む。これから生のUmiに会えるなんて夢のようだ。しかし、ミシェルと違いウミと面識のない私が彼女の開催するパーティーに参加していいものか。
『私参加していいの? 誘われてないけど』
『いいと思うわよ? 別に参加者名簿とかあるわけじゃないし、私の友達だって言えばOKでしょ』
『了解。てか、ウミの家ってどこにあんの?』
『今地図送るわ』
ミシェルから送られてきたマップを見る限りだと、ウミの家はこのスタジオから車で15分もかからない場所にあるらしい。これからあのビッグスターに会えるなんて信じられない。楽しみな気持ちとともに、緊張で心が張り詰めるのを感じた。おかげで撮影中に蓄積されたストレスなど、このときの私はすっかり忘れていた。
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