某、カシマと申します。

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「……そうなんだ」 「でも残念ながらっすけど、その願い既に叶ってるんすよねー」 「は?」  首を傾げる私にカシマは、とってもいい笑顔で言った。 「(それがし)が、こちらの世界に来る時の渡り賃としてアンタの『体の年齢』を対価に貰ったんで。そんな子供の姿じゃ会社行けないっしょ。だから願いは1個消費っす!」 「こんな体になったのはそのせい⁉︎ ちょっと待って! それじゃあそんなの屁理屈でしょ⁉︎ ひ、人でなし!」 「悪魔っす! ご馳走様っす!」  腹をさすりながら舌舐めずりするカシマを見て「ああ、うん。そうだね……」と、乾いた笑いが出た。
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