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妻は辛いつわりに耐え、それが落ち着くと、お腹が目立ち始めました。
「あっ、今、蹴られた」
オレは、ただただ日々成長するお腹を撫でることしかできませんが、それも父親の役目なのかもしれません。
そんなある日のこと。いつものように仕事を終え、家に帰ると、妻がこう言いました。
「女の子、かもしれんって。シンボルマークが見えへんし」
一姫二太郎なんて言うから、ひとり目が女の子だと育てやすく良いのかもしれません。
「ほな、名前を考えようか?」
そこから、私たち夫婦の苦悩の日々が始まりました。
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