出会い…? 天ヶ瀬視点

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出会い…? 天ヶ瀬視点

夏休み明けの久しぶりの学校。 姉貴のうっさい声と母親のバケモンじみた怒鳴り声で朝起きた。 だるい気持ちがだいぶあったが、母親の鬼のような形相が怖すぎて家から逃げるように出てきた。 現在時刻8時10分。 始業式は8時30分から。 学校まで歩いていったら余裕で30分くらいかかってしまう。 自転車はパンクしている。 走るしかないのか?とか考え、陸上部の本領発揮だー(幽霊部員)とダッシュしようとしていたところを陽気に歩いているイケメンモテモテハイスペック~なクラスメイトにみられてしまった。 「やっほ~。同じクラスの子だよねー?なんでこんな時間にここうろついてんの~?遅刻しちゃうけどいいの~?」 と、言われた。 いや大ブーメランですけどっ! とは言わずに、 「寝坊したうえ親に切れられてさ。そう言うお前こそなんでここいるの?遅刻するのは一緒じゃね?」 と、答えておいた。 我ながら真摯な対応だ。 すると 「いやー、ね?なんか喧嘩売られたから買って出てぼこぼこにぶちのめしたらこんな時間になっててさー。せんこーに見つかったらだるいしさぼろっかなって考えてたとこー。」 とか言ってきやがった。 けんかも強いなんて聞いてねぇよ。 こえー。敵にはしないでおこう。いやこえーよ。 「お、おー。そうなんだ。そりゃ大変だったな。」 「えー?思ってる?」 「そりゃあもちろん。」 「ならいいんだけどさ。」 「あ、だから頬に怪我あんのか。大丈夫そ?」 「心配してくれてんの?ありがとー。でも大丈夫だよー。…あー、でも、ちょっと痛いかも。湿布とか持ってたりする?つけてほしくってさ」 さっすが俺。 陽キャ相手にもこんなしっかりした会話を繰り広げることができたなんて。 しっかり湿布も持ってて。 ないす、姉貴。今度なんか奢ってやろうかな。 なーんて考えていた矢先―――
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