スムージーとプレゼント

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────こくりと喉を鳴らせば鼻からふわっと甘さが抜けていく。 フルーツと言うよりは花の蜜のような香りがするスムージーをペロリと飲み干した。 今日も今日とてスムージー……なんて健康志向なんだろう。外を見れば快晴。雲ひとつない澄んだ青が広がっている。 スムージー生活も早7日目。 朝スムージー、昼スムージー、夜スムージー。 慣れたもので僕が飲み終えると、椅子ではなく隣のベッドに座るようになってくれたブレイクさんが受け取ってくれる。 ブレイクさんに扉の外に出てみたいとそれとなくアピールするも、相変わらず困ったように眉を下げられてしまう……そんな日々。 その数日後────。 僕のスムージー生活は突如終わりを告げた。 犬面の彼───ロイドさん、というらしい。彼から許可が出たらしく、回復食っぽいものに移行するらしい。 ……なんで分かるかと言うとブレイクさんがスープを持ってきてくれたから!その中には固形物もあるけど本当に時々でるだけだったというのも決め手だった。あと出てくるのはまたしてもスムージー。いや美味しいよ?美味しいけどね? 兎にも角にも、昼にはパンも食べられるようになったし非常にありがたい。 でも────食事を貰って改めて思う。 ロイドさんから許しが出て、僕は食事を出来るぐらいに回復したらしい。 なら、いつまでも居座っていないで……いい加減にここを出るべきでは?と。 ──────────────────────── そのまた翌日の昼下がり────。 僕の昼食を取りに行ってくれたブレイクさんが帰ってきた。 今日も何故か悲しげな顔をして、スープとパンを渡してくる。 まるで“ごめんな”とでも言いたげな顔で優しく頭を撫でてくれるブレイクさんに申し訳なさが募る。 そう……最近思うのだ。 彼が頑なに僕を外へ出そうとしないのはやっぱり僕が怪しすぎて、ここの人達に嫌われてるからなんじゃないかと。ブレイクさんは優しいからそういった悪意が外にあるなら、それから遠ざけてくれようとするはず。 僕が考え至ったのはこうだ。 きっと僕ここでは本当に異物扱いで、ブレイクさんやロイドさん、その他名前は分からないけど親切にしてくれた人達が無理に庇ってくれて居た。でも実は庇い切れるのも限界が来ていて────··· それが、今なんじゃ……? ────最悪な予感……でも、考えれば考えるほど杞憂とは思えなくなってきてしまう。
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