スムージーとプレゼント

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────小さく息を吸い込む。 ……もちろん声などでないので意味なんて無い。 それから口を開き、音の出ない息をはくはくと吐き出した。 ゆっくり、確実に、伝わるように一文字一文字。 「“─、─、─、─、─”」 「「っ!!」」 ────正解らしい。 ブレイクさんは目を見開いて硬直して動かなくなった。 驚きで小ぶりな深い金色の瞳が丸々と見えた……ブレイクさん貴方意外と切れ長さんですね?白目の余白が広くてかっこいいですよ。 太眉の彼も細い人も酷く驚いた様子で何か言葉を発しながら詰め寄ってくる。えなになに怖い。 まぁ……でもとりあえず僕の意思表示は伝わったらしいので満足だ。伝わったならそれでよし。 僕は今だ!と思い、再度服を押し戻した。そしてここでにっこりと笑うのも忘れない。 訳、お願いだから貰ってくれ。的な。 ……ちなみに、さっき僕が口パクで伝えたのはブレイクさんがいつも僕にかけてくれた言葉。 綺麗な花や何かの草、リボンやなんやをくれる時にブレイクさんが毎回口にしていた言葉だ。 僕が言ったのは多分……“プレゼント”。 もしくはそれに連なるこちらの言葉。もちろん口パク。 とはいえ反応を見るに正しかったらしいと僕は満足気に頷く。 でも伝わったはいいものの受け取ってくれるわけでは無いらしくみんなに首を振られてしまった。 ────これは、出ていく時に置いて行こう…。 僕はとりあえず受けとって、部屋に備え付けられていたチェストの中にしまった。
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