楽しいたこ焼きライフ②

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楽しいたこ焼きライフ②

 タコさん人気だな。  タコじゃない替えのきくものをネット検索してみる。便利な世の中に溺れて、国語辞典が友達だった頃を忘れてしまった。国語辞典じゃ「たこ焼きのタコの代わりになるもの」を引けないので、それはそれ、これはこれでネット検索。  皆さん沢山アップされてました。 ・似た食感 ・違うけど入れると美味しい ・意外と美味しい ・入れないほうがいい  多分……買い物時のインスピレーションで、やってみたいをカタチにしてしまえば済むのでは? と急に冷静になってみたりもしたが、皆さんの情報も踏まえた上で代替品に着手してみることにした。 ◆ボイルえび……◎ ◆冷凍えび……◎ ◆ソフトいかみみ……◎ ◆ロールいか……○ ◆紅しょうが……◎(笑) ◆他にもまだまだやりたーい! ◆具材ではないけど、たこ焼き粉に頼らず、薄力粉と卵と水も試した……フツー。  そうこうしているうちに、本題のピックマスターへの道が切り開かれていく。  駆け上がる過程としては、左手の強化に次ぐ強化。  鈴カステラにならないよう、プレート表面には生地を多めに流し入れる。それを上手く巻き込む。そのアシスト。  湧き上がる湯気を顔面で受けずに躱す術も身につけた。顔面で受けると、においつくしメガネ曇っちゃうから躱さねばならないのだ。  目の前を真っ白にさせまいと、(しゃ)に構えての戦い。  湯気の中を(しゃ)の角度でピックを投入。碁盤の目にラインを引く。プレートには既に溝がついているので引きやすい。これを怠ると、表面が板状のままなので無理が生じてしまう。端っこもちゃんと切り分けろ!  みんな、つながっちゃうぞ!  そして穴の中の生地が、いい感じに焼けた頃合いにて「いざ」右手でクルン♪  すかさず、強化左手が躍り出ては「ちょちょん、ちょちょん」と突っつく。  8級あたりまでは、穴部と表面部のつなぎ目がバサバサとはみ出し、ころころ回しながらバサバサを押さえ込んでいた。ところが、左手が器用に立ち回りだすと、バサバサもろとも「ちょちょん、クルン♪ ちょちょん」というあんばいで5級に昇格したのだ。  3級認定を受けたのは、表面部の生地がどんなに多くなってしまっても → しまいこめるをマスター。これを基準としクリアしたので昇格できた。  この頃にはもう、青粉や刻み万能ネギを表面部に撒き散らし、もろとも包み込む技を会得することができていた。  あとがけは手間だからねー。  教訓  面倒ごとは一緒くた。
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