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「よぉ、セキ」
とその北谷先輩は関口に声を掛けて来た。
「ども」
と関口は軽く返事をして通り過ぎようとした。
「待てや…。お前、それが先輩に対する態度かい」
と何か少し苛立っている感じだった。
関口は露骨に嫌な顔をしていたが、私は知らない先輩なので、普通に先を歩いた。
そしてそのまま公園の入口にその煩いバイクを止めて、私たちの後ろを着いて来る。
「あの先輩、友達おらんねん。ちょっとややこしい人やから…」
と関口は小声で私に言った。
なんとなくわかる気がする…。
私はそう思いながら、関口と話す、その北谷先輩の背中を見ていた。
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