友人Fの本懐4 - 厄介な先輩 -

2/28
前へ
/28ページ
次へ
「よぉ、セキ」 とその北谷先輩は関口に声を掛けて来た。 「ども」 と関口は軽く返事をして通り過ぎようとした。 「待てや…。お前、それが先輩に対する態度かい」 と何か少し苛立っている感じだった。 関口は露骨に嫌な顔をしていたが、私は知らない先輩なので、普通に先を歩いた。 そしてそのまま公園の入口にその煩いバイクを止めて、私たちの後ろを着いて来る。 「あの先輩、友達おらんねん。ちょっとややこしい人やから…」 と関口は小声で私に言った。 なんとなくわかる気がする…。 私はそう思いながら、関口と話す、その北谷先輩の背中を見ていた。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加