友人Fの本懐4 - 厄介な先輩 -

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「今日はFは何処におるねん」 「知りませんよ。いつも一緒じゃないし」 「コイツ誰やねん。この辺の奴ちゃうやろ」 「違うけど、友達ですわ」 なんてやり取りを後ろで聞いていた。 すると突然振り返って、 「おい」 と北谷先輩は私を呼んだ。 「お前、ちょっと来い」 少しその言い方にムカついたが、関口の顔も立てる必要もあると思ったので、素直に北谷先輩の傍に立った。 「自分、名前なんて言うねん」 私は簡単に自己紹介して友好的である事を見せた。 「ああ、やったら〇〇知ってるやろ。俺の友達や」 と言われたのだが、その〇〇という人を知らなかった私は、 「いや…。すみません。ちょっとわからないですね…」 と返事をした。知ってると嘘を付いてややこしくなっても嫌だったので…。
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