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堕天使 其のニ
貴方(神)為なら、何でもできると思っていた。
戦いに明け暮れる日々を送りながら、いくつもの敵の屍を天高く築いていく日々に、今まで何にも、疑問にすら思わなかった。
それなのに、今は、胸が痛い。
思い出すたびにその痛みは、増して行き、わたしの身体、心を蝕んでゆく。
その痛みに耐えられず、わたしは生きる屍となった。
貴方に、この想いを伝えても、どんなに、あなたを想っていても、貴方にはわたしの想いなど、通じず。
結局、わたしは、貴方の単なる手駒に過ぎなかった。
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