堕天使 其の二十一

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堕天使 其の二十一

今思えば、私は純粋だったのね。 だって、白馬の王子様を信じて待っていたんですもの。 まるで、子供ね。 いつか、そんなドラマチックな出会いがあって、恋して、結婚して、それが人生のゴールだと思っていたの。 洗脳されてたのかしら?わたし? でも、そんなこと、わたしの人生では起きなかったわ。 他の人では、あったかもしれない。 けれど、わたしには何もなかった。 純粋過ぎて、気付かなかったのかしら? いえ、本当の人生を考えていなかっただけ。 子供のままで、純粋でいたせいで、周りをよく見ていなかったのよ。 何故を、考えていなかったの。 子供だっていつかは大人になり、いつかは、年老いていくのだってこと。 ずっと、中身が子供のままで成長してなかったのね。 でも、ようやく分かりかけてきたの。 私にあるのは、一人ぼっちの世界が待ち受けているって事。 でもね、それでも諦めなければ、まだまだチャンスがあるってことも。 分かりかけてきたところなの。 私は、そのチャンスに賭けてみたいの! 何をすればいいかなんて、わからないけど、ただ行動したらいいのよ。 行動したら、白馬の王子様だって夢じゃない! 行動すれば、全てがかわるんだから! …やっぱり私って、諦めの悪い純粋な子供なのね。
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