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日常 その4
俺はゲン
ただのサラリーマン
ただのアラフォー
取り立てて
なにもない
普通が一番
平凡二番
今日も仕事だ
それ位しか
やることが無い
稼ぐぞ俺は
なんでかってな
一番下の弟がな
大学行きてぇってんで
ちっとは協力だ
俺んち、兄弟多いから
1番上の俺が
少しは稼がねぇとな
ふう、やれやれ
といってもだ
趣味もこれといって
特に無いからな
彼女にもフラれたし
〖お疲れ様です先輩!〗
「おつかれー」
〖いつも通り覇気がありませんね!!〗
「いつも通りってなんだよっ」
〖え、自分に覇気があると思ってるんです?〗
「そう言われると・・・自信ねぇけど・・・」
〖ほらー!ポロン!〗
「え、俺、なんでディスられてんの?」
〖マイナーコードが!〗
「Amとか知らねぇよ」
〖知ってるじゃないですかぁ☆〗
「2フレット目 4弦とか知らんわ」
〖どんだけ僕に興味が・・・〗
「いいから早く書類こなせよ、確認あるんだろ」
〖そうでした☆〗
「はあ・・・マイペースだな・・・一人っ子かお前・・・」
〖いえ?2番目ですよ僕は!ポロン!〗
「え、ウクレレ族に兄弟とかあんの?」
〖ありますよー!〗
「へえ・・・意外・・・あ、製造元・・・」
〖製造とか言わないでください!両親います!〗
「どういう仕組みなんだよ・・・」
〖3兄弟の次男です!僕は!〗
「あ、真ん中なのね」
〖兄がテナといいます〗
「ん?」
〖弟がソプといいます〗
「お前の名前、コンだよな?」
〖ご存知でしたか☆嬉しい☆〗
「流石に後輩の名前くらいしってるわっ!」
〖物忘れひどいので、先輩は☆〗
「・・・名前に共通性なくない?」
〖テナーウクレレなんですよ、兄は〗
「ん?」
〖弟はソプラノウクレレです〗
「えーと、お前は?」
〖コンサートウクレレです☆〗
「名前に捻りが無さすぎないか・・・」
〖文句は親に言ってください!ポロロン!〗
「こう・・・猫だからタマ、犬だからポチ、そーゆーノリとも違うよな・・・」
〖戸籍にちゃんと載ってる名前ですよ!アダ名じゃないです!ポロロン!!!〗
「すまんて」
〖兄は低音の渋めオジサンですよ!〗
「・・・テナーってそーゆー事か」
〖弟はまだ声変わりもしてなくて、可愛いんですよー!〗
「ソプラノだもんな・・・」
〖個性豊かです!うちの兄弟は!ポロン!〗
「低音にも高音にもなるお前が一番怖いわ」
〖へへへっ褒めてもらった☆〗
「褒めてはないがなぁ・・・」
〖作者の持ってるのは僕タイプですから!〗
「作者ってなんの事だ・・・」
〖あ!こっちの事なんで!では書類作りますね!〗
「・・・はあ、諸々忘れて・・・稼ぐか・・・」
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