今日から共犯

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そして、後々になって生徒は自分の犯した罪にも耐えれなくなって、涙を流し、自首することを決意しその場を立ち去ろうとした。 だけど、私は呼び止めた。待ってと。 あなたは私を助けてくれた。 誰もが私を見向きもしなかった。 救いの手も差し伸べてくれなかった。 だけど、あなたは直接手を下してくれた。 関係のない私のために、手を汚してくれた。 べつにお前のためじゃないから、とキミは私と無関係を装うとする。 なんて、良い人なんだろう。 こんな良い人が、犯した罪によって少年院とか入れられるんだろうか。 いや、それは間違っている。 キミが殺した人間なんて、罪に値しないよ! 罰せられて当然の醜い人間なんだ! 社会の癌だ! 私はキミに提案する。 自首するよりもさ、こんなクズ早くどこか埋めちゃわない?って。 キミは目を丸くする。当然の反応なんだろう。 気持ちは分かるけど、私はキミに捕まってほしくはない。 運がいいことに、私たち以外この状況を誰も目撃なんてしていない。 なら、隠ぺいに勤しむべきだ。
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