♭16(前巻からの続き)

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「本当に……人間もいるのだな。カトレア嬢とバレンティノ将軍以外にその姿が見えなかったので疑っていたが。そして転移とは貴殿らにとって、この様に日常にありふれているのだな……」 クロエが今のところはカトレアも人間に含めているのは、彼女がまだ変装を解いておらず、人間の少女にしか見えないからだ。 しかし、組員らはトニーと同じく異世界の者ではあるものの正真正銘の人間である。 「ここはヘルの街だからな。人間が多いのは俺の城だ」 「ねー、それよりおやつのお買い物はー?あ、野郎どもが何かお土産持って来てないかなぁ!?」 カトレアもトニーを真似て組員を野郎どもと呼んでいるが、その意味は分かっておらず、そういう名前の種族だと思っていそうだ。
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