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ここまできたらゲストの二人も観光気分でノリノリだ。危険な旅になるとは微塵も思っていない。
食事が済むと街の中央の高台にある大屋敷、つまり現在は上海地区の庁舎として使われている建物に向かった。
「閣下、お久しゅうございます。ご無事で何よりでございました」
左右の袖に手を入れて頭を下げる中国式の礼で主を出迎えたのは、呂明だ。
彼は元上海地区の長官であるが、中国全土の管轄を任せているため首都である北京に詰めていることも少なくない。この時はたまたまこちらにいたようである。
カトレアやミッキーがアジア方面の仕事をするようになってからは、呂明の活動範囲も自由になっているらしい。
「こっちにいたのか。ご苦労なこった」
「はい。しかし、三日後には北京へと向かいます。カトレア様もお帰りなさいませ」
「たっだいまー」
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