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廊下と同じように窮屈である石の階段を上がり、二階、三階とさらに狭くなっていく。
立方体ではなく、四角錐に近い性質。つまり、上に行けば行くほど面積が狭くなるピラミッドのような構造なので通路が狭まるのも仕方ない。
もちろん、あれほどまでに三角に尖っているわけではないが、例えば一階は十部屋、二階は六部屋、三階は三部屋、のように、外から見ると段々畑のようになっている。
しかし、実際にたどり着いた最上階は二部屋でウィリアムの予想よりもさらに狭かった。道理で自ずと全てが狭まっていくわけだ。
一つの部屋は物見に使われそうな気がするので、トニーがいるのはもう一つの部屋。元の領主が使っていた執務室か私室だろう。
その部屋には小城の中で、玄関口以外では唯一、扉がついていた。
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