♭19

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しかしクロエたち二人も、トニーの要請にならば確実に応じる。 無理を言ってアメリカやロシアと、様々な国に連れて来てもらっているという恩を持っているからだ。 イタリア国王の救出という大立ち回りに関われば、フランスがイタリアに大きな貸しを作ることになるのも気に入ってくれるはず。 もしかしたらウィリアムはそれをも気にしていたのかもしれないが、背に腹は代えられまい。 扉越しに、早速ジャックが転移していくのが聞こえる。 トニーとしても、ウィリアムの祈願が成就してイタリア国王が戻ってくれば、完全に味方として弟が抱えられるのではないかと思っている。 国王に借りた恩とやらを返したと言っても過言ではない働きとなるからだ。 ただ、結局はマルコと共に別働隊としてFBIを調べることにはなりそうだが。
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