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……
「一応、てめぇらにも報告だ。今からオースティンって敵の親玉と話しに行くわけだが……ウィリアム、いいか」
「あぁ、では俺から」
トニーの私室から階下の集合場所に戻り、改めてウィリアムの口から今回の話を説明させる。
トニーが承認した時点で、ここにいる人間には開示してもいい条件がそろった。二人の密談で守秘する必要はない。
「オースティンとは結ぶ。これは確定事項だ。俺たちイタリア王国関係者が気にしている、国王陛下の存在の有無に関わらずだ。無論、陛下のご無事が確認できるのが最も望ましいが、そうでなかった場合も、奴らとは結んでモスクワを攻める」
どよめきが起こる。トニーはともかく、完全に魔族へ加担する形になる事に抵抗があって当然だ。
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