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この場にいるのはほとんどが人間なので、ウィリアムが呼んだ三人が空間転移時の頼りだ。
彼らも含めると大所帯ではある。しかしあくまでも現段階では交渉に赴くだけであり、他の魔族の兵士は連れてはいかない。
「はーい、んじゃいくよぉ。普通の空間転移がいいんだよね」
彼女の手にかかれば瞬間転移でも移動は可能。
ただ、指名を受けたほかの二人、ジャックとセクレタリアトの空間転移に歩調を合わるため、通常の空間転移を発動した。
ズゥ……バリバリバリッ!
何もない中空に、三つの亀裂が生まれる。
「完成!どれに入っても同じ場所に着くのでご安心をー!」
トニーが最初に左端、ジャックが作り出した亀裂に入った。
選んだ理由は一番近くにあったからだが、それに入る直前、カトレアのムッとした顔が見えた。
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