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……
エカテリンブルグ近郊。
モスクワ近郊や、その衛星都市の周りと同じく一面の雪景色。
転移がうまくいったのかさえも怪しいものだが、カトレアに訊いたところ「合ってる」とのことだった。
どこへ行くべきか分からず、一団は空間転移から出たその場で立ち尽くしていた。
エカテリンブルグの位置が分からないという意味ではない。オースティンがどこで話すつもりなのかが分からない。
「動かないのか、トニー」
「呼んだのはあっちだ。迎えを寄越すのが筋だろうが」
なんとも横柄な考えではあるが、確かに街まで行って、オースティンがいなければ無駄足だ。
「あ、飛竜が来たよ。あれがお迎えじゃない?」
カトレアが空を指さす。人間の目では遠すぎて全く見えないが、飛竜が寄ってきているらしい。
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