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トニーが「ふん」と鼻を鳴らす。
カトレアがあまりにも規格外のことをやってのけるせいで忘れがちだが、魔術とて文字通り「魔法」のように何でもできてしまうわけではない。
今回の場合、全員を連れて空を飛ぶのは無理だが、全員を連れて転移することならできる。結果は同じだが、途中のプロセスは自由に選べないということだ。
ただ、呼ばれた客である以上は迎えの飛竜に乗るということが重要だと思っているので、トニーは前者の方が良いと思ったまで。
不可能であれば強制的に後者になる。
「なら仕方ねぇ。俺が飛竜に乗る。他の奴はコイツの到着地点に空間転移させろ」
「じゃあ、あたしも最初の便に同行するよー?じゃないと場所がどの辺りか分かんないし」
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