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 キミが導き出した答えのもと、キミたちは体育館にやってきた。  なかでは、バドミントン部やバスケットボール部が部活動体験を行っている。 「この学校の体育館、4階まであるからな。部屋もいっぱいあるし、どっかにいるだろ」  こうしてキミたちは、手分けして体育館をくまなく探すことになった。  信じられないくらい広い体育館を隅から隅まで探すが、遊部のセンパイたちはいっこうに見つからない。  気が付けば、運動部はみんな部活動体験を終えて帰り支度をしていた。日も暮れ始めている。カラスの鳴き声が、むなしく響いた。  ……どうやら、答えは体育館ではなかったようだ。 「づ、づかれた……」  再び体育館の外に集まるなり、キミたち4人は同じ言葉を言った。  キミは答えを間違ったことを謝罪する。 「気にすんな。つか俺はそもそも全く見当もついてなかったしな」  竜也がニカっと笑う。 「そうだよ。意見出してくれてありがとう!」 「ホント助かったよ」  茉優も蒼樹も、キミを労ってくれた。 「これからどうしようか」  しばらくして茉優が言った。  謎が解けなかった今、キミたちには遊部のセンパイに会うすべはない。  校舎の電気もほとんど消えかけている。 「……あれ、あそこは電気ついているね」  茉優が指さす先に、ひとつ電気がまだついている部屋がある。 「場所的に職員室じゃなさそう……。通常教室じゃない? 2階だから3年生?」 「位置的に…、2組だな」  竜也が言うと、 「あ」  蒼樹がふいに声を上げた。 「どうした蒼樹?」 「いやその、偶然かもしれないんだけれど……。 あのホワイトボードの謎の答え、僕は3-2だと思ったんだ」 「えっ、どうして?」  茉優がきくと、蒼樹はスマホを取り出してホワイトボードの写真を見せてくれた。 (ホワイトボード) 『新入生(しんにゅうせい)のみなさんご入学(にゅうがく)おめでとうございます。  おまちしてました!   和久学園高校(わくがくえんこうこう)遊部(あそぶ)へようこそ!  (わたし)たち遊部員(あそぶいん)居場所(いばしょ)をみつけられたら入部(にゅうぶ)をみとめます。  この(なぞ)をといたら居場所(いばしょ)がわかるよ。』   “『1-11、1-12、4-11、1-3』にいます。” 「下の数字が上の僕たちへのメッセージと対応していると考えると、1文目の11文字目は“さ”、1文目の12文字目が“ん”、……4つ続けると“さんのに”、つまり3-2になるから……」 「それを早く言え!」  思わず達也が叫んだ。 「まだ間に合うかもしれない! 行くぞ!!」  竜也の鶴の一声で、キミたちは一斉に校舎に向かって駆け出した。  18へ  https://estar.jp/novels/25961063/viewer?page=18
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