疑惑~瓜生side~

8/9
前へ
/240ページ
次へ
「マジで帰りやがったな…アイツ」 伊集院刑事が代わりに瑞穂ちゃんをあやした。 瑞穂ちゃんは人見知りせず…俺たちに愛らしい笑顔を向けた。 「…可愛いでちゅね…」 伊集院刑事は完全に癒されていた。 「…瑞穂ちゃん…藤村社長は引き取られなかったら、どうなるんですか?」 「…久美さんのご両親…藤村家が引き取らなかったら、乳児院行きかな…」 「そうか…」 俺は瑞穂ちゃんを憐れむように見つめた。 「伊集院刑事…藤村社長に尾行の刑事を付けましたが…やはり…彼は事件に関与していると警察は見ているんですか?」 「…そりゃ…彼は元夫だからね…まずは周辺の人間の行動を洗い出して捜査を進める…これ…捜査の基本だから…」 「ですよね…」 仮にもし、彼が黒だとしたら、移植の話は・・・ 俺は考え込んでしまった。
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!

539人が本棚に入れています
本棚に追加