シチュエーション3 家族との会話

2/3
前へ
/29ページ
次へ
人数▶2人 登場人物▷ママ…しっかり系     ▶ゆあ…寂しがり屋系 設定▷ゆあの学芸会について 〚Start〛 ≪休日、お母さんが昼食を作っているところ≫ ゆあ「ママ…? 今、良い?」(恐る恐る) ママ「…? あぁ、ゆあ。どうしたの? 危ないから台所には来ちゃいけないって言ったわよね?」(イライラしたように) ゆあ「…ご、ごめんなさい。で、でも、ね…どうしても、お話したくて…。」(悲しそうに) ママ「お話ならお食事中でもできるでしょ?」 ゆあ「…明日のこと。」(おずおずと) ママ「明日? あぁ、学芸会ね。そんなのがあったわね。」(思い出すように) ゆあ「う、うん…。来て、くれる…?」 ママ「あーごめんね、ママお仕事なの。明日は行けないわ。」 ゆあ「そ…っか…。どうしても、ダメ…?」(泣きそうになりながら) ママ「…良い、ゆあ? ママはね、ゆあのために働いているのよ? ゆあが美味しい食べ物を食べられるように、暖かいお風呂に入れるように、お布団でゆっくり寝れるように、沢山のお友達と楽しく学校でお勉強が出来るように、ママは働いているの。分かった? だから、学芸会は行けません。」(イライラしたように、早口で) ゆあ「…はい、ママ。」(涙ぐんで) ママ「分かったら、お席で待っていなさい。」 ゆあ「…」 ――しばらくの沈黙。ゆあはその場から動かない。 ママ「ゆあ? 話、聞いてたわよね?」(イライラと) ゆあ「…うん。」 ママ「じゃあ、分かるわよね? お席で、待っていなさい。」 ゆあ「…」 ママ「お席で! 待っていなさい!!」(怒り出す) ゆあ「…だよ。」(消え入る声で) ママ「何ですって…?」 ゆあ「…やだよ。」 ママ「…そう。本当に悪い子ね、ゆあ。分かったわ。もう今日はご飯は食べさせません。それでも良いならいつまでもそこにいると良いわ。」 ゆあ「…ゆあね、頑張ったんだよ。」 ママ「そうですか。」(適当に) ゆあ「…沢山セリフ覚えて…」 ママ「…そ」(再びイライラしだす) ゆあ「…衣装も頑張って皆で作った…。」 ママ「…席に戻ってなさい。」 ゆあ「…練習だって毎日して…。」(ママの話を聞かない) ママ「…席に戻ってなさいと言ってるの。」(静かに、しかしイライラと) ゆあ「…たくさんたくさん、頑張った…。」 ママ「…っ。良いから! 席に戻ってなさいと言ってるじゃない! どうして! ゆあは分からないの!? 言ったでしょう! ゆあのためだって! どうせ出来の悪い学芸会なんでしょ! どっちにしろ見たって意味ないわ!」(怒鳴り散らす) ゆあ「――ママに、観て貰いたかったから、頑張ったんだよ。」 ママ「…!」 ゆあ「…ママに、見て貰えるなら、ご飯もお風呂もお布団も学校も、全部なくていい…。ママと、一緒にいたい…。」(泣き出す) ママ「ゆ…あ…」(同じく泣き出す) ゆあ「ママ…観てくれる…?」 ママ「…もう、仕方のない子ね…。ごめんなさい、ゆあ。」 ゆあ「ううん。ママが観に来てくれるなら、怒られたって平気だもん。」 ママ「いいえ、ママが悪いわ…。ママ、パパがいなくなってからおかしくなってしまったみたいね…。」 ゆあ「パパがいなくなって、悲しい?」 ママ「…えぇ、悲しいわ。でも、パパなら学芸会を観に行くでしょうね…。ごめんなさい、出来の悪いだなんて…。ママ、どうしたらいいのかしら…。」 ゆあ「ママ、頑張ったね…。ゆあ、学芸会頑張るから。ママ、観ててね。」 ママ「えぇ、約束よ。そしたら、たくさんたくさん頭撫でてあげるわ…!」 ゆあ「うん…!」                                 end. ※3分40秒くらいで読み終わればベストです!
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加