最愛番外 君と居るということ

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そう言った。 大がいてくれることが有り難かった。心強かった。 と、カフェに向かう途中の下り坂、大が言った。 「俺、休学しようと思う」 「は?何言ってるの、大」 「千弥子には今サポートが必要だ。そうしてそれは、俺でなくちゃダメだ」 ズキン……。 胸の奥が痛んだ。軋んだ。 大のお荷物にはなりたくなかった。 それだけじゃない。 書けなくなった理由。それも、大が関係しているんじゃ、と思っていたあたしは、大きく頭を振った。 「大は大学休学なんかしちゃだめよ。大事な将来が滅茶苦茶になるわ。就職だって不利になるし」 「最悪実家の呉服屋継げばいいし。そうでなくたって、休学するのを不利にはさせない」 俺にはわからない将来なんかよりも、今千弥子の側にいることの方がずっと大事なんだ。 そんな風に言って、労わるようにまた髪を撫でた。 「ダメよ、そんなの」 言ってもきかない性格をわかっていて。 あたしは何度もダメを繰り返した。 無駄とわかっていて。 意味なんかないのに。 ※※※ 空調の効いた涼しいカフェで、あたしはPCの前に座っていた。
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