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このうち赤道上の高度3万6000キロメートルを回る人口衛星は、周期が地球の自転と同じで、地上に天の一点に制止しているように位置するため、静止衛星などと呼ばれています。この静止衛星から、地上に向けてケーブルを垂らしたとしましょう。ケーブルを吊り下げた分、衛星の地球に向いている側、つまり下の方がやや重くなり、このままでは徐々に地球の重力に引かれて落下してしまいます。そこで、反対側にもケーブルを伸ばしてバランスを取れば、衛星は静止軌道の高度を維持して回り続けられますね。次に、下向きのケーブルをさらに伸ばして行く。また重さが偏るので、再び反対側も伸ばす。これを繰り返して行くと、下へ伸ばしたケーブルは地上に到達し、地上と宇宙を結ぶ、長い一本のつるぎになります。このケーブルに昇降機を取り付け、人や物資を輸送したものが、宇宙エレベーターであり、原理はとてもシンプルで簡単です。
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