・匂い

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・匂い

 私は「匂い」が好きです。自分で感じる匂いも、それを描写する文章も、すべてが好きです。  なので好きな「匂い」もたくさんあります。無難なところでいえば「雨上がりの匂い」とかでしょうか。そこからもっと掘り下げていくと、「スーパーの冷凍食品コーナーのツンとする匂い」や「12月31日の午前中の匂い」、「修学旅行の早朝のラジオ体操の時に吸った冷たい空気の匂い(を思い出す至って普通の朝の匂い)」など、細かい情景と結びつく「匂い」が大好きです。  だからでしょうか、私の作品の中には「匂い」の描写が多く登場します。作品の雰囲気やテーマ的に書けない時もあるのですが、かなり意識して「匂い」を想像できるように書いているつもりです。  単に好きだから、というのが「匂い」の描写を多くする一番の理由なのですが、小説を読んだ際に想像できる五感の中でおそらく一番想像しにくいのが「匂い」だと思っていて、だからこそ、書きたいと思うんです。
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