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「・・・そう?じゃあ、遠慮なく」
レナは断固拒否する理由もないのでおとなしく座ろうとした。
その瞬間、ナオはイスをひく。
当然レナは尻餅をついた。
「いったぁ~い」
「大丈夫?レナ」
トモが心配しながらレナを立ち上がらせる。
スカートの汚れを払うレナ。
「ちょっと、ナオ!何してるのよ?」
リナが抗議する。
「俺からの歓迎の証さ」
ニヤニヤしながらVサイン。
「ったく、あんたって奴は」
「まぁまぁ。油断してた私の責任でもあるから」
レナが苦笑いで取り成す。
「これで晴れてレナも僕らの仲間入りってわけだね」
「も~、タカまでそんなこと言って」
ここまできたらリナももう何も言えない。
「仲間だからって油断は禁物だぞ。もちろんお前らも」
ナオがメンバーに忠告すると、
「あんたもね」
逆にトモからも釘を刺されてしまった。
「分かってるよ」
ナオは余裕の表情。
「ちなみにもう一人仲間に入れたい奴がいるんだよなぁ」
「誰だい?」
タカが聞くも
「ん~、まだそのタイミングじゃないから時期がきたらな」
かわされてしまった。
「今はレナの歓迎で十分よ」
リナはさして興味ないようだ。
「とりあえず放課後公園集合ね」
もうそろそろ昼休みが終わりそうな為まとめるようにトモが言った。
「例の相談の件だね?」
「例の相談?」
レナがタカに聞き返すが、
「詳しくは放課後な。ささっ、自分の席へ」
ナオに自分の席へ戻るように促されてしまった。
渋々レナは従う。
こうして俺達メンバーは午後の授業へと戻っていった。
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