海の中で見たもの

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海の中で見たもの

15分の休憩が終わり警察官の冠城雪男が小山美里に話し始めた。 「準備は大丈夫ですか?小山美里さん マスコミ関係者の立花薫さんと風間雪さんも準備は大丈夫ですか?」冠城雪男の問い掛けにマスコミの立花薫と風間雪は「はい、大丈夫です。こちらは きちんと録音の準備とメモの用意とカメラの準備もしていますので、事件の真相は警察官のお二人が 質問してください。私達はその真相をきちんと取材して世間の皆様にお伝えする事が仕事ですので」 冠城雪男は「わかりました。では、海の事故の話の続きをしていただいてもよろしいですか?小山美里さん」 小山美里は「はいでは、お話しいたします。 あの日~小船に乗って船員さんが目の前のサネ島に行こうとしたんです。そして私達をサネ島に降ろしてから大型船にまた戻ってまた大型船に乗っている人を小船でサネ島に運ぼうと船員さん達は思っていました。そして私も友人達も助かると信じていました。 でも、しばらくして小船を漕いでいた船員さんが 言ったのです。おかしい?目の前の筈なのに…… いくら漕いでもサネ島に着かない……そう言ったのです。確かに船員さんが一生懸命漕いでいるにもかかわらず一向に目の前のサネ島には着かないのです。私達は小船の中で立ち往生していました。 そしてついに後ろで大型船が転覆しているのを見てしまったのです。私達は叫びました。キャー助けてー誰か~とそしてついに夜になってしまったのです。私達は睡魔には勝てず小船の中で眠ってしまいました。その時小船がガツンと何かにぶつかる音が したんです。そして遂に小船もあの広い海で転覆してしまったのです。私達はその頃にはもう空腹と 寒さで駄目かと覚悟を決めていました。 そしてゆっくりと小船に乗っていた私達は海に引きずられていったのです。そして、私は海の中で 見てしまったのです。恐ろしい光景を……」 冠城雪男は唾をごくりと飲み込んで更に小山美里に聞いた。「恐ろしい光景とは?」 警察官の池田友喜もマスコミの立花薫も風間雪も 小山美里に聞いた。「恐ろしい光景とは?何をみたのですか?」 小山美里はゆっくりと警察官の二人とマスコミの 二人に話し始めた。 「それは……私達が海の中に引きずられように海の底に落ちて行った時、私は友達皆も海の底に落ちていく光景を見ていました。 その時、海に次々と双眼鏡で見たあの子供達100人位がまるで自ら海に飛び込んで入って来るみたいでした。そして子供達は次々と私達を抱き上げるのです。そして、こう言っていました。 抱き上げると、この子は違うこの子は大丈夫だと 言って海の底から上に連れて行くのです。 でも、その子供達に見えていた子達はよく見ると 私には子供には見えなかった。 海の中で見たあの子達は……とても恐ろしい顔をしていた。 身体も顔も全部見た事がないような色をしていた。 そして、私を見てとても大きな口と歯をむき出しにしてにた~と笑うのです。ゆだれのようなものを口から出して。。。 それに子供達は海の中だと言うのに皆、仲間同士 会話をしていました。 この子は違うこの子はいいんじゃないか? 連れて行こうとかそんな話をしていました。 泳ぎもまるで魚のようにとても上手でした。 私が知っているのはそれだけです」 冠城雪男は言った。 「そうですか~わかりました」 マスコミ関係者の立花薫と風間雪も「今日は長い時間インタビューどうもありがとうございました。 お身体に障りますから休んでください。取材料は 後ほどお渡しいたしますね」 警察官の二人とマスコミ関係者は病室の片付けと 軽く掃除をしてから病室を出て行った。 病室の外に出るとマスコミ関係者の二人と警察官の二人は言った。「事故のショックで混乱しているのか?子供達が恐ろしい得体の知れない者だと言うことは~でも、20年も子供達が~と、魘されていたし~。そんな魚みたいに泳げて海の中で会話もできるそんな得体の知れない者がいるなんて聞いた事が ないが~いったいサネ島には何があるのか? 明日早速、私達はサネ島に行こうと思う。 立花薫さんと風間雪さんの二人も一緒に行って確かめませんか?」 立花薫と風間雪は「私達も是非ご同行させてください。真相を世の中の皆さんにお伝えしたいと思っていますので」 二人は警察官の冠城雪男と池田友喜の二人は 「それでは明日一緒に行きましょう。 待ち合わせ場所と時間は取材を始める時に頂いた 週刊文書の名刺に書いてある電話番号に後で連絡を入れます。今日は、私達は署に戻りますので、 これで失礼します。では明日~」そう言い 冠城雪男 池田友喜はマスコミの立花薫と風間雪と 別れた。   四人は明日早速サネ島に向かう事にした。
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