目撃者

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目撃者

冠城雪男と池田友喜二人の警察官と週刊文書の立花薫と風間雪の四人は他に手掛かりがないか島を くまなく探索した。 だが、いくら島を探索しても何の手掛かりも見つからなかった。 四人は仕方なく宿を探してまた明日島を探索しようと思っていた。 「あそこに明かりがついている。小さな宿らしいものがあるぞ~宿だったら泊めてもらおう。 泊めてもらえなければ、船に乗って隣の島まで行かなければならない」 そう言ったのは、冠城雪男だった。 「そうですね。きっと宿だわ~とにかく急ぎましょう。船の最終便に乗れなくなってしまう」  立花薫がそう言うと四人は宿らしき明かりが灯っているところまで走り出した。 明かりの側までたどり着くとお洒落なランブの横に看板がぶら下がっていた。 「サネ島宿」って書いてあった。 「よかった宿みたいですね。おい、池田チャイムを鳴らして、四人宿に泊まれるか?聞いてみろ。 二部屋押さえる事ができるか?だぞ」 池田友喜は「はい、冠城先輩わかりました」 先輩の前で緊張気味に池田友喜は言った。 友喜は先輩には逆らえずドアのチャイムを鳴らした。 何度かチャイムを鳴らすと老夫婦がドアを開けた。 池田友喜は老夫婦に事情を説明して 「泊まることは出来ませんか?」そう老夫婦に尋ねた。 老夫婦は「二部屋ですか~。困りましたね~一部屋はキャンセルが出たのであるんですが~後は物置小屋でしたら泊まれますが~物置小屋と言っても この宿はよく取材の人が泊まるので綺麗にしてるんですよ。布団は寝袋ですが~それでも良ければ泊まることはできますが~」 四人は「お願いします。物置小屋で充分です」 そう言った。 老夫婦に見えた人はニコニコしながら 「そうですか~ではこちらに」 冠城雪男は「ちょっと待ってください。私達は物置小屋で充分です。男ですから……女性の方は空いている部屋にお願いします」 そう言った。週刊文書の立花薫は「そんな~申し訳ないわ私達が物置小屋でいいわよ。綺麗だって言うし」そう言ったが、冠城は女性に物置で寝かせるわけにはいかないと言って冠城雪男と池田友喜は物置に泊まることになった。 老夫婦の女将さんらしき人は冠城雪男と池田友喜を物置に案内した。 「ここです。床はフローリングで綺麗だし 寝袋は右においてあります。そこの青い寝袋です。丁度二つあります。夕食も準備しますね。夕食は今から準備いたしますので準備ができたら放送で流します。 お風呂はこの階の突き当たりにありますので」 そう言った後、「そう言えば一週間前にも警察の方が二日間泊まりました。その警察官は妙な事を行って姿を消してしまったんです」 冠城雪男は「警察官が来たんですか?妙な事とは どんな事ですか?」 部屋を案内してくれた女将さんらしき人は言った。「もし、同じ警察官が来ても二日は泊めないようにと……そう言い残して姿を消したんです。でも、宿代は前払いでお願いします。そう言って二日分先にいただきました」 冠城雪男は「その警察官の名前わかりますか?」 女将は言った。「はい、その警察官は確か冠城航 さんです」 池田友喜は冠城に言った。「冠城先輩~急に連絡がとれなくなった先輩のお兄さん……?」 冠城雪男は言った。「そうだ。僕は兄貴はこの事件を捜査していたんじゃないかと思っていたんだ。 でも、兄貴は何も言わなかった。 この事件以外に他の事件を捜査していたからね。 兄貴なら必ず何処かに手掛かりを隠しているはず……この物置の何処かに~。僕は必ずここで手掛かりを探して兄貴も見つけ出すつもりだよ。 女将さん二日間どうしても泊まることは駄目ですか?」 女将は「私はお客様との約束は必ず守ってきました。だから絶対に二日間は申し訳ありませんが 泊めることは出来ません」 そう言った。 「そうですか~わかりました」 冠城雪男は仕方なく諦める事にした。他のところで手掛かりを探そうと~。 丁度その頃、週刊文書の立花薫と風間雪はツツジの間にたぶん老夫婦だろう?と思うおじさんに案内された。 二人はくたくたに疲れていて案内されたばかりの部屋で横になっていた。 「夕食のアナウンスが流れるまでゆっくりしましょう」 「そうですね疲れましたね」 二人はそう言ってゆっくり横になっていた。 その頃、冠城と池田は物置で兄貴の手掛かりがないか捜していた。「先輩この写真?」 「これは~この宿のこの物置の~あそこの小さい窓から撮った写真だ。このはしごで登って撮ったようだ。満月?その日は満月だったのか?満月と行方不明の船と関係があるのか?うん?写真の裏に何か書いてあるぞ。雪男~この宿に二日間泊まることだけはしてはいけない。窓から光が見える~光が~。と書いてある……。どういうことなんだ?光って謎の笑っている子供達と光って関係があるのか?でも、船が行方不明になったのは昼間だし~」 冠城雪男と池田友喜は頭を抱えていた。        その頃謎の島では 桜西条高等学校の二年C組の生徒が笑っている子供達に釣竿の作り方や魚の捕り方果物を取る道具の 作り方を教えてもらっていた。 そして火の起こしかたも~いつも親切で丁寧に子供達は教えてくれた。 でも、そんな子供達を智恵美と輝はなんだか怪しいと疑い始めていた。 今日も子供達は昼間一通り魚の釣り方火の起こし方を教えてくれた。 まだクラスのみんなは、なかなか上手く作れなかった。上手く作れるようになって子供達が私達を信頼するようになったら、輝が島の奥を探索して智恵美がクラスのみんなをまとめて私達の計画を実行するために話をするそれが智恵美と輝の約束だった。 この日もいつも笑っている子供達は言った。 「みんなだいぶ上手くなってきたね。これならここで生きていっても大丈夫だね。お姉ちゃん。 お兄ちゃんでもね。もう、帰らなくても楽しく過ごせるからいいよね。だから、一つだけ約束してね。あそこに緑の山があるでしょう?その山を越えては駄目よそしてあの山に近づいては絶対に駄目だからね。立入禁止だから。 あそこでは豚と牛を飼育しているの 今度食べましょう。もっと太ってきたら……」 毎日ここでの生活の為に必要な道具の作り方や生活の仕方を教えた後子供達は必ず私達にそう言った。 「智恵美、俺みんなが子供達ともう少し仲良くなっって子供達が油断したらあの山に行って調べようと思ってる。こんな島に豚や牛を飼育しているっておかしくないか?本当は何か俺達に知られたくないものがあそこにはあるんだよ。だから、俺は必ずそれを調べに行く」 「わかったわ。止めても行くんでしょう?私は輝に代わってみんなに話をするから」 二人はみんなにわからないようにこそこそ話をしていた。 その時、ふと空を二人が見上げるとその日は満月 だった。 そしてまわりを見ると、沢山いた子供達が急に居なくなっていた。 二年C組のみんなは何で急に居なくなったのか? 不思議だった。 満月と関係があるのか? そういえば満月を見てから子供達はそわそわしているように見えた。 輝と智恵美はクラスのみんなに言った。 「今、子供達はいない。少し計画より早いけど この島から逃げるチャンスだみんな力を貸して欲しい」 輝と智恵美はクラスの仲間にそう言った。 でも、輝と智恵美の予想と二年C組のみんなの考えは違うものだった……。         
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