サネ宿

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サネ宿

冠城雪男と池田友喜警察官と週刊文書の立花薫と 風間雪はサネ宿で見つけた写真を持ってサネ宿を 後にした。 「この写真の裏に兄貴が書いた光について聞き込みをしようと思う」冠城雪男は三人に言った。 三人は「そうですね。宿の周辺から聞き込みをしてみよう」「まずはこのサネ宿の物置から見えたらしい光について目撃者を探そう。それじゃあ聞き込みを開始してくれ、お昼に船の船着き場に集合して 隣の島に移動しよう」 冠城雪男は三人にそう言った。週刊文書の二人は「そうしましょう光について取材してきます。 何もわからなければ世間の皆様にジャーナリストとして申し訳ない」「そうですね。ジャーナリストとして必ず行方不明の船のヒントになる事を調べてきます」冠城雪男も「私達も警察官として行方不明の子供達について調べてこようと思ってます。 心配している親御さん達の為にも、兄貴の無念の為にも四人で協力して事件なのか事故なのかのもやもやを解決しようと思う」 四人は手分けしてサネ島の周辺の聞き込みを開始した。 「池田~まず光の目撃者がいないか聞き込みをしよう」「そうですね。まずは目撃者ですね。あの人 何てどうでしょう?」 「そうだな、何か知っているかもしれない」 二人が聞き込みに選んだ人はサネ島でいつも釣りを楽しんでいそうな釣り道具を持っている三人の 中年の男性だった。 池田友喜は三人の中年の男性に声を掛けた。 「済みません。お話し伺っても宜しいですか?」 「いいですけど?俺達にですか?」 「はい、サネ島についてお伺いしたいのですが~」 「別にいいですけど~役にたつかな~俺達? 何が聞きたいの?」 「私達こう言う者なんですけど、サネ島近くで行方不明になった船の事でお伺いしたいんです」 「警察の方ですか~分かりました」 「まず始めにお名前を聞いても宜しいですか?」 「はい、私の名前は井村節夫です。こちらの二人は井村重徳と井村忠雄で兄弟で旅行に来て釣りを 楽しんでいるところです」 「そうですか~三人兄弟で旅行いいですね。ところで何泊してるんですか?」 「隣の島に二泊、ここでは一泊しか泊まれないものでね」 「そうですか~毎年サネ島に来るんですか?」 「毎年釣りに来ます。この島は魚釣りにはもってこいですからね。よく釣れますから」 「いつも11月に来るんですか?」 「みんなの休みが合うのはだいたいこの時期か~ 来月かな?」 「そうですか~。三人は強い光を目撃した事はないですか?たぶん目が開けられないほどの強い光」 三人は冠城雪男と池田友喜に言った。 「ありますよ。そう言えば~船着き場で見ました。物凄い音がして目が開けられないほどの光でした。海の上の雲の間から急に物凄い光が出たのを覚えています。その時、急に晴天だった空が真っ黒い雲になって嵐のような雨になったんです。その後、 波が物凄く荒れていて、船の運航が急に中止になったんです。その光はまるで海を照らしているようでしたが、目を一瞬しか眩しくて開ける事が出来なかった……」 「ありがとうございました。そうですか~そんな事が~」 冠城雪男と池田友喜は三人に御礼を言って船着き場に向かった。 「もしかしたら~船長が何か見たかも知れない。 池田船着き場の船長に聞き込みに行くぞ」 冠城雪男と池田友喜は船着き場に急いだ。そして 船長に聞いた。 「済みません。海の上で強い光を見ませんでしたか?私達はこう言うものですが~船長まずお名前を伺っても宜しいですか?」 船長の野上修一は言った。 「冠城航さんの弟さんだね。待っていたよ僕は 航の学生時代の友人の野上修一だよ。航から頼まれていたんだ。強い光が海を照らして波が急に荒れている時、目を開けられなくても数枚空と海に向けてシャッターを切ってくれ。写真をぶれてもかまわないから取ってくれ、そして弟が来たらその写真を 渡してくれと。それっきり航とは連絡が取れなくなってしまったんで航の事~心配してるんだよ。 航は元気ですか?」 冠城雪男は兄貴の親友だと言う野上修一に兄貴と 連絡が取れない事、同じ警察官だと言う事 行方不明の船の事を捜査している途中に姿を消したらしい事を話した。 「そ、そんな~航が行方不明~お願いです。航を 助けてください。この写真が全てだと思います」 冠城雪男と池田友喜の二人は野上修一の携帯の中にある写真を見た。 「この写真は~。こんな、事って本当にあるのか!この数百人くらいいるような不気味な子供達が笑いながら真っ黒い雲の間から降りて海に入っている 子供、島の方に泳いで来る子供、みんな不気味な 青白い顔をしている……この子供達はいったい…… 空からってまさか~まさかそんなはずは~」 野上修一は警察官の冠城雪男と池田友喜に言った。 「僕もこの写真を携帯で目を開けて見た時には 驚いて震えが止まりませんでした。テレビでよく 特集とかやっていましたが~まさか本当にこんな 事が起きているとは思いませんでした。 後、隣の島の資料館でコピーをしてきたんですが~これなんですが~役にたつかどうかわかりませんが~」 冠城航と池田友喜の二人は驚きのあまり言葉を失った。 「こ、この資料は~数十年毎にこの島ではこんな ことが起きていると言うのか?こんなに細かく書いてあるこんな、恐ろしい事が~。本当にあるのか? その写メの写真~私の携帯に今転送していただけませんか?」 冠城雪男は野上に頼んだ。野上は喜んで冠城に転送した。コピーの資料は捜査に役立ててほしいと冠城と池田は野上から貰う事が出来た。 冠城航の消息がわかったらすぐに知らせると約束をして携帯電話番号をお互いに教えた。 冠城雪男と池田友喜の二人は週刊文書の立花薫と 風間雪の二人に携帯で連絡をした。すぐに船着き場に来るようにとそして、真実がわかってきたから 手元の資料と写真を見てほしいと……。 冠城雪男と池田友喜の二人は週刊文書の二人を船着き場で待っていた。
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