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あれは…とある週末の夜だった
僕は男友達の斉藤と二人で夜景を見に岩山へ向かう
深夜2時と言う事もあり登る坂道は車の数も少ない
「おぃ…満車じゃん!」
展望台の駐車場がカップルの車で埋まっているのを見て斉藤が言った
斉藤の悔しさあまる言い方に僕は笑いながら答えた
「週末だもん…やる事ないんだろ」
そんな僕達も同じ感じだ
暇過ぎて展望台にとりあえず来たのだから…
仕方なく僕達は車を無理矢理に止め展望台の建物まで歩いた
僕は歩きながら斉藤にボヤいた
「しかし…男2人で展望台なんて…」
「確かに!何が楽しくて…」
斉藤も同じ事を感じていた
「なぁ?あれ…知り合い?」
僕は林の方で手を振っている女性を指さした
「暗くて見えないなぁ…行ってみるか?」
斉藤の返事で僕達は手を振っている女性に向かって歩いた
「手を振りながら…どこ行くんだ?」
斉藤のその言葉に僕は女性を見た
その女性は確かに手を振りながら林の中の細い散歩道へと入って行く
「ちょ…斉藤!ちょっと待て!」
僕は立ち止まり斉藤へ叫んだ
しかし斉藤は1人林の中へと歩いて行く
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