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微※未来は変えられないらしい
明日の朝、夢のことが起こるかもしれない。バクバクと心臓が鳴る。も、もしかしたらただの夢かもしれないし……いや、きっとそうだよ。絶対そう。自分に言い聞かせてベッドに潜った。
しかし、それが間違いだった。
◇◇◇◇◇◇◇
「蛍、起きて」
ゆすゆすと身体を揺すられる。
「んん……」
「おはよう蛍、よく眠れた?」
聞き覚えのあるセリフ。あれ……このセリフ夢で聞いて……夢?てことは起きなきゃヤバい!慌ててベッドから身体を起こす。
「おはよう、ほーちゃん」
「お、はよ……」
ボサッとした頭を撫でられる。またこの呼び方……それに頭も撫でられてる。……どうしてもソッチに行くってこと?ヤダヤダ、絶対回避しないと。とは思うけれど頭がボーッとしてるし身体を動かそうと思えない。心の中で、ゆっくりしたいなぁ……なんて思う。
またベッドに寝転んで目を閉じる。
「あ、こら。2度寝ダメだよ?学校あるんだから」
「んぅ、行きたくない……」
「ダメだよ。ほら起きて」
グーッと手を引っ張られて身体を起こす。座ってるの嫌だ。目の前に居た圭ちゃんにギュッと抱きつく。圭ちゃんの匂い落ち着くなぁ……。圭ちゃんが大人しくなった事をいい事にまた目を閉じた。
「……ほーちゃん」
「んん……?」
「ここ、勃ってるね。手伝ってあげる」
「っ……?!これは自然現象だから放っておいていいの」
「ダメだよ」
言って、俺のソレに手を伸ばして触れる。ピクッと揺れる。ダメだって反応したら。結局エッチなことになっちゃうってば!
「期待してる?」
言われてすぐに首を横に振る。
「即答は悲しいなぁ」
「んぁ……や、ホントにダメっ、手離して?」
「無理だよ。こんな可愛いほーちゃん目の前にして触らないなんて出来ない」
「ひ、あぁッ、」
ズボンの中に手を入れて、直で触れられる。熱い手に緩く扱かれる。
「んっ、ふ……ぅ」
部屋でシてるのバレたらヤバいってば!片手で口を抑えて、もう片方の手は圭ちゃんの服をギュッと握って耐える。
「ひぅっ、や、ダメッ、出るっ、出ちゃ……」
突然、ガチャッと扉が開く。
「おはよー!蛍、圭人!……ん?ナニやってんだ?」
またニヤニヤしながら聞いてくる。
「ま、それもいいけど飯出来てるってさ」
「わ、かった……」
パタンとまた扉が閉まる。見られた……見られちゃった。どうしよう?!とパニックを起こしている中、圭ちゃんは冷静だった。
「圭ちゃん、見られて何も思わない?」
「すごく色々思うけど僕がほーちゃん好きなのバレてるしね」
「え"っ……そうなの?いつから?」
「海外行く直前に言った」
「へぇ〜……じゃなくて!俺すごく恥ずかしいし気まずいんだけど!」
「ごめんね……とりあえず朝ごはん食べに行こ?」
すごく残念そうにしながら俺の手を引いて部屋を出た。
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