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あの日から数日後
蓮さんを取り戻したときから数日がたった
蓮さんの陽気な性格は息を潜めていた。。。
「蓮さん。もう大丈夫だよ?」
「陽が…陽があいつに捕まっちゃう…」
蓮さんはこんな時でも僕の心配をしていた。
「はぁ…蓮さん?僕の心配は良いから、
自分の心配をして?」
僕が溜息をつきながら言うと
「ごめん…ごめんごめんごめん…」
と言って泣き出してしまった…………
これは警察に行くしかない…そう思った。
「蓮さん。警察に行こう?」
「嫌だ…外に出たくない。。。」
「警察に行かないと僕が捕まっちゃうよ?」
「え…ごめん…行くから。。」
蓮さんは焦ったように言った。
「なら早く行こう?」
「うん…」
僕は蓮さんの手を引いて警察署に行った。
「いや…ですから、証拠がないとこちらと
しても動くに動けなくてですね…とりあえず
被害届を出していただく形になるのですが…」
「蓮さん背中の傷見して貰って良い?」
「いやだ…見せたら陽に嫌われちゃうから…」
「分かった…ん~ならあの女の個人情報とかは
知らない?」
「知ってる。」
「どんなやつ?」
僕は蓮さんに聞いたことを被害届に
書くことにした。
「名前は?」
「新田愛生(にったあおい)」
「年齢は?」
「27歳」
「関係は?」
「………元恋人」
「っっっ…」
「なんであんなことをされてたの?」
「…まだ付き合ってた時…俺はずっと
合意なしでッヤられてた…その時にッ暴力も
振るわれててッそれがッ楽しかったッみたい…」
いつの間にか蓮さんは泣いていて詰まりながら話してくれていた。
その話を聞いて僕はもっと許せなくなった。。
「お願いします。」
そう言って被害届を出し蓮さんの手を引いて
帰路についた。
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