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「…講評、見たでしょ?」
律の腕の中で、ぽつりとつぶやく。
「未来への力強さや可能性を感じられる、伸びやかな作品。って… …律くんなんて置いて、あっという間に飛んで行っちゃうんだから!」
「…うん。でも、俺も負けないよ?なんなら一緒に行く?で、永住しようか…フランス」
「へへ…それ、プロポーズだ」
律の背中に回した腕に少し力を込め、テレ隠しに律の胸に顔をうずめる。
「あれ?夜子にしては鋭いね?」
「…またイジワル言う…」
「あはは…!… …髪、短いのもかわいい」
ふわっと髪の毛に指を通され、くすぐったい気持ちになる。
「うん…もう、必要ないから。メガネも、もうやめた…」
「そうだね。あれあるとキスしづらい」
ふっと律が優しい笑顔で笑う。
「・・・好き…大好き… …」
「…かわいすぎでしょ。…俺も、好きだよ」
少し照れた様に笑い、再び
キスをした。
やっと本当のあなたを捕まえた。
あなたの本当の笑顔に触れて
あなたの本当の心に触れて… …
私たちはこれから先、何度も
仮面の下で キスをする。
〜仮面の下でキスをして〜 fin
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