王子の仮面

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「あ!でもピアノは?ほら、なんちゃらコンクールで優勝してたじゃん?」 「…ピアノは手ぇ抜いたら…作曲家に失礼だろ?」 「はぁ?それを言うなら、テスト作ってる先生に謝れ!」 「あははは!だから本気だって♪ 1位の奴がどこ間違うかなぁ?とか、円が何問ミスるかなぁ?とか、そーゆーゲームみたいなものだよ」 律の黒い笑顔に円の苛立ちがピークに達する。 「本当、性格悪いよな!?」 「何を今さら~♪?」 ーー1番になって…いいことなんて何もない。辛いことの方が、俺には多い。 だったらいっそのこと、初めから1番にならなけらばいいんだ。 俺は、凌くんの次で…いつも凌くんの2番手でなければならない。 それが親や周りの期待している… 規律だから。
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