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「どれくらい泡立つんでしょうね。もこもこーってたくさん出てくるなら、確かに楽しそうではあります」 「でしょ? 洗顔なんだから、蓮くんだって使えばいいよ」  え、僕も使うんですか。  そうなるとまた選択が難しくなる。 「どっちも買うじゃダメですか? 使い心地も比べられますし」 「どっちも蓮くんが買ってくれるの?」 「そんなに高いものでもないですし、それなりに長く使えますよね?」 「そうだね……。じゃあ、これは二人で一つずつ買おう」  千鶴さんがそう言うならばと、僕はその提案をすんなりと受け入れた。  さっきの化粧水とクレンジングオイルとあわせて合計四つのアイテムがかごに入る。 「あともう一つあるんだ」  そう言って今度は少し離れたところに千鶴さんは向かって行った。  その様子をしっかり愛でてから、ゆっくりと歩み寄る。 「これは?」 「アロマオイルかな。お香をたくタイプじゃなくてスプレータイプだからお手軽だよ」  説明によると、リビングや寝室などにワンプッシュするだけで心を癒すハーブの香りが楽しめるらしい。  こういうものがあることは前から知っていたが、実際に使ったことはない。
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