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 さて、これからどうしよう?  一生、ミニロトで稼ぎつづけて、遊んで暮らすのか?  一等が当たるなら、豪遊もできるでしょうが、二等では、遊ぶと言っても、たかが知れています。映画を観たり、スポーツジムへ通ったり、パチンコをしたり。  でも、サラリーマンだったころは楽しかったそういうものが、なんだかつまらなく感じられるのでした。  ぼくは考えました。  ミニロトの二等を当てる力を使って、なにか人さまから感謝されることはできないだろうか?  そこで思いついたのが、二等に当選するとわかっている番号を、メルマガで配信する、という方法です。そのメルマガを有料にして、広く、薄く、お金をいただく、というわけです。  でも、すぐに気がつきました。  ミニロトの当選金というのは、買った人の数により金額の枠が決まり、それを当選者で山分けする、という仕組みになっています。当選者が増えれば増えるほど、ひとりがもらえる金額は減ります。  それどころか、ある程度以上の当選者がいると、損をしてしまうのです。つまり、二百円で買ったミニロトくじが二等に当たっても、百円しかもらえない、ということがありうるのです。  これでは、メルマガの受信者にうらまれるばかりです。  と、ここまで考えてきて、ハタと気づいたことがありました。  ぼくは友人を誘いだし、 「ふたりでミニロトでも買ってみようよ」  と持ちかけました。A銀行のB支店で、ぼくと同じ番号のミニロトを買ってもらったのです。  結果は、ハズレでした。  さっきも言いましたが、ぼく自身が同じ番号のミニロトを二口以上買っても、ハズレになります。同じように、ぼくが買う番号を他人に教えて買わせても、ハズレになってしまうということがわかったのです。  なので、当たり番号をメルマガで配信する、という方法自体が、そもそも成立しないのでした。  なんて使えない力なんだろう。  ぼくは嘆いたものです。
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