3人が本棚に入れています
本棚に追加
錬成術
平原を抜け、山のふもとにさしかかった頃には夕方だった。
「今から山越えしようとすると、山の中で日が暮れてしまいます。少し道をそれて山沿いに歩くと湖があります。今夜はそこで野宿しませんか?」
「そうですね。暗闇の中、山道を歩くのはたしかに危険ですね。」
「野宿するにしても何か食べる物が欲しいですね。」
「私達も連れ去られて来てからろくな食事を取ってないものでお腹がすきましたわ。
コウイチさん魔道具はお持ちではありませんか?」
「魔道具?」
話しを聞けばモンスター狩猟用の魔道具があればモンスターは砂塵となって消える事なく残るらしい。しかも一角うさぎは食用としてよく狩られているそうだ。
魔道具はモンスターを倒した際に手に入る石を付与して作られた物だそうで、
狩猟用の道具につければ狩猟用に使える他、
魔鉱石の特性を武器にエンチャントしたり。
魔力を溜め込んだり様々な魔道具があるらkしい。
魔法大全の"地"の項目に錬成術について書かれたページがあったなぁ。と思い出し、読み返す。
試しに狩猟用の魔方陣を魔鉱石に組み込み、オーク戦で手に入れた槍に魔鉱石を錬成してみる。
「出来た。」
槍を手に一角うさぎを狩ってみる。
すると、一角うさぎを倒したあとも消える事なく、死体がそこに残った。
湖の湖畔に着くまでに一角うさぎ3匹倒した。
暖をとる為に、"炎"の魔法で焚き火をし、
狩ってきた一角うさぎを調理して食べる。
「旨い。」
「美味しい。」
あっという間に食べ終わり、疲れが溜まっていた一行はすぐに眠りに落ちた。
最初のコメントを投稿しよう!