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ハイオーク
戦利品を"収納"していると「バタバタ」足音が近づいてきて扉が開いた。
先ほどのゴブリンが3匹のオークを連れて来た。しかも今度のオークは武装している。
黒い甲冑に半月刀、円形の盾。
「@#%^&*」
オークはなにやらこちらに向かって言っているが、言葉が通じない。
「ブヒー」
1匹のオークが奇声と共に襲いかかってきた。
"火炎"
手のひらから魔法を放つが盾で防がれる。
だがダメージはあるようだ。盾で防いだオークはその場で片膝をついた。
後方にいた残り2匹のオークが一斉に襲いかかってきた。それに対して"雷撃"で応戦し、さらに"火炎"で追撃する。
「グォォォォ」
悲鳴をあげて苦しむ3匹のオークと"火炎"の魔法に巻き込まれるゴブリン。
ゴブリンは消滅したが、
炎と雷の2重攻撃の中でもまだオークはかすかに動けるようだ。
『初級魔法には耐えられる。ならば中級魔法はどうだ。』
"ブリザード"の魔法を放つとオークは凍り漬けとなり、しばらくすると氷片となって崩れ去っていった。
その場に残ったのは4つの石と甲冑×3、
半月刀×3、それに加え今回は小さな小瓶が1つあった。
小瓶の中身が何なのかよくわからないが、一応"収納"しておく。
又、半月刀は一振"収納"せず、装備しておく事にした。
扉の先は通路になっていて、左右に横穴が空いている。
突然の侵入者に右往左往するオークとゴブリン。
襲いかかってくる者、逃げ惑う者、様々だが、襲いかかってくるものには魔法で応戦する。
ゴブリンや裸のオークは初級魔法で倒せるが、甲冑を来たオークはそうはいかないようで、"ブリザード"で倒していく。
100mほど通路を進んだ所で木の柵でふさがれた横穴があり、5名の人間の女性を見つけた。
「助けてください。」
助けを求める女性達。
「わかりました。柵を壊すので柵から少し離れて下さい。」
女性達が横穴の奥に移動するのを確認し、
"風刃"
柵を破壊する。
そうこうしている間にも次々と襲いかかってくるモンスター達。
"ブリザード"
中級魔法で一気にモンスターの足を止め、
「今のうちに早く逃げましょう。」
と言って女性達を出口まで誘導する。
「ドカドカドカドカ」
通路の奥から一際大きい足音が近づいてくる。振りかえると、身長5mほどの巨体のオークが追いかけてきていた。
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