2人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
オークキング
最初の扉の所まで来た所でオークに追い付かれた。「逃げて!」
女性達は逃がし、自分はオークと対峙する。
「オマエコロス」
他のモンスターと違い、
片言だが人語が話せるようだ。
オークはそういうとバトルアックスをおおきく振りかぶってこちらにふりおろす。
後方に跳び退きながら"ブリザード"の魔法を放つ。
一瞬凍りついたかと思ったが、体の表面だけしか凍ってなかったのだろう、体表の氷を割り砕き再びバトルアックスを振り回す。
扉をぬけ、先ほどの洞窟の少し広くなった所にでる。
"ファイア"
巨大なオークの体を包み込むようにして激しく炎が燃え上がる。
「ブォォォォ」
炎に包まれながらも咆哮をあげ、襲いかかってくる。
「ガキーン」
振り下ろされるバトルアックスを半月刀で受け止める。が、刀身の亀裂が入る。
半月刀を捨て再び"ファイア"の魔法を放ち、オークが怯んだすきに洞窟を抜ける。
「ユルサンゾォォォ」
身体から煙をあげながら再びバトルアックスを振り下ろす。
「ドガッ」
間一髪の所でかわしたバトルアックスは、地面を叩き割り、土片が舞い上がる。
地面には3mほどの切れ目が入りその周辺がクレーターのようにへこんでいる。
『あんなのを喰らったひとたまりもない。』
幸い洞窟から出たのでここならおもいっきり魔法が使える。
上級魔法"エクスプロージョン"
オークに向けて放った魔法が大爆発を起こす。
「ドゴォーン」
爆風が魔法を放ったこちらにまで吹き荒れる。砂煙であたり一帯が覆われていたが、次第に視界が晴れていく。
爆発の跡地は直径10m程のクレーターになり、回りの木々は倒れ、オークは崖へと吹き飛ばされていた。
崖を背に首をうなだれ座りこんでいたオークは近づいていくと砂塵となり崩れ去った。
残ったのは巨大な甲冑とバトルアックス、
それといつもより一回り大きいピンポン玉大の茶色の石。そして巻物がひとつ。
巻物を広げると魔法大全の中にもあった"地"の項目の"身体強化"と同じ内容が書かれている。
最初のコメントを投稿しよう!