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「おはよう」
私が声を掛けると、お母さんが驚いたような顔をする。
無理もない。
お母さんの再婚で、お風呂に入れるようになったけど、新しいお父さんを認めることができなくて、私とお母さんは距離を取るようになっていたから。
それがきっかけで、タイムリープ前の人生では、両親共に新しい子供だけに愛情を注ぐようになって、ひとり孤立してしまった。
今度の人生では、家族みんなで仲良くしたい。
「お、おはよう、小春」
朝食を済ませ、中学校へ向かう。
通学路は、10年以上ぶりなのに何故だか道を覚えていて、習慣の凄さを思い知った。
「…教室、行くのちょっと怖いな」
怖いけど、でも私が怯えてたらダメだよね。
深呼吸をして、校舎に足を踏み入れる。
靴箱も上履きも綺麗なままで、私へのいじめがなくなった後にタイムリープしていることを実感した。
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