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「3つ目は、大学4年生の時です」
黄色い扉が現れ、その上に、就職活動に励む私の映像が映し出される。
内定先は3つあったのに、私は就職先の選択を間違えた。
お局様に目をつけられ、いびられるだけの日々が始めりだった。
それがいつしか、部署内の社員全員に無視をされ、残業を5時間以上しなければ終わらない仕事量を割り振られ、誰かのミスを押し付けられる毎日になってしまった。
この会社に就職しなければ――いっそ面接さえ受けなければ…。
「さて、どこからやり直しますか?タイムリープですから、あなたの周りの過去は改変することもできます。あなたの好きなように生き直してください」
死神の言葉に、私は3つの扉を眺める。
「たとえばだけど、私が受けたいじめをなかったことにすることもできるんですか?」
「えぇ」
「じゃあ、他の人が受けているいじめも?」
「いいえ、それは残念ながら…。他者の過去に大きく関わることはできません。あくまで、変えられるのはあなたの行動、過去のみです」
それなら、妥当に考えたらタイムリープするべきは、小学生の時だろう。
やり直せる期間も長いし、不幸の始まりはきっと当時のいじめだったから。
私が受けたいじめを丸ごと、なかったことにできれば、きっと人生は充実する。
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