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キスから始まる恋
それまではキスなんて、サービスくらいできると思っていた。
Lip service、まさにこれだ。
これは自分からする事には全然抵抗はない。
何故ならば全てが計算だからだ。でもされる方は違う。
恋が始まる予感しかしない。
心が騒めく。
まるでそれは導火線に火を点けたかのように忽ち燃えていくものだからだ。
最後は打ち上げ花火に点火され、私の胸が騒めき出す瞬間だ。
誰にでもキスが出来るものではなくなる瞬間。
不意のキス。
予想不可能なキスは避けようがない。
サービスする側の人間が入れ替わる瞬間。
主導権を相手に渡す瞬間である。
私は愚かだった。
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