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 うわべだけを繕った謝罪の言葉に、堪えきれない悲しみが、涙となって愛理の頬を伝う。 「そんなことを言っても、一度失くした信用は簡単には取り戻せないんだよ。私が何も気づいていないと思っていたの?」  そう言って涙を拭い、愛理はゴミ袋に詰め込んだ洋服へ手を伸ばした。その手首を静止するように淳が掴む。 「謝っているじゃないか。いい加減、機嫌直せよ」 「放して、私に触らないで!」    愛理からの拒絶にカッとなった淳の瞳が険しくなる。  掴まれていた愛理の手首がグイッと引かれ、バランスが崩れると、あっ、と思う間もなく倒れ込んでしまう。  ギシッとベッドが軋み、嫌な音を立てた。すると、淳が上に覆いかぶさり、掴まれた腕がベッドへ縫い留められる。 「放して!」  と声を上げた口が、淳の手に塞がれた。グッと体重がかかり、息をするのがやっとの状態だ。身じろぎも出来ずに、目を開くと、苛立ちで眉間にしわを寄せた淳が自分を見下ろしている。  ”怖い”  夫であるはずの淳に愛理は恐怖を感じ、緊張で身をこわばらせる。  ひんやりとした空気が部屋に流れ、壁に掛かる時計がカチカチと時を刻んでいた。  口を押えていた手が外され、胸元へ移動する。  それなのに、心が萎縮して声が出ない。愛理はギュッと目を瞑り、胸元で動く手の感触に耐えていた。    
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