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リアーナは食事を終えると、風呂へ向かった。宿屋は魔物たちに襲撃されたが風呂は無事で使わせてもらえる。しかも宿屋の風呂は温泉だというのだから、これは浸からないわけにはいかない。旅をしていると、何日も風呂に入れないこともありチャンスは逃せないのだ、それが温泉なら尚更だ。
だから彼女が長湯をしてしまったのも仕方がない。仕方はないのだが、それでは済まされない事態が起っていた。
リアーナは宿泊する家に戻ると違和感を覚えた、静かすぎるのだ。ウリエルが赤ん坊の面倒を見ているのだから静かに出来るわけがない。嫌な予感、いや嫌な確信を持って自分たちにあてがわれた部屋に入った。
「ったく、あのバカ犬!」
部屋にはウリエルと赤ん坊の姿は無かった。
…………………リアーナも、アイツを犬だと思っているのか。
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