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「あのう、佐藤さん」 突然、渡り廊下で後ろから声をかけられ、びっくりして振り返る。 松永が立っていた。 「松永さん…… 何か用?」 私は出来るだけ冷静に、そして堂々と返事してやった。それは成功したはずだ。 松永はおどおどしているように見えた。 「あのね、あの。あなたのクラスなの」 「えっ?」 「私、松永じゃなくて、今は川上っていうの。川上栞」 「そうなの! ……私のクラスっていうことは」
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