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「ほんまに、ウチなんかでいいんですか?」
川沿いの夜景を眺めながら僕は想いを告げた。
そしてこの反応も予想していた。
「もちろん。」
「聞いていいですか?」
「ん?」
「拓磨さんってゲイとちゃいますよね。」
「うん、違う。」
「身体は拓磨さんと同じ男なんですよ。何も特別なことしてへんし。」
身体のかたちは例えそうだとしても、本気で好きだと思ってる。
「鳴海さんと話していると楽しいし、凄く安らぐから。こんな気持ち初めてなんだ。」
この気持ちは本物だった。だから真っ直ぐに鳴海の目を見て、僕は言った。
「僕と付き合って欲しい。」
河原を歩く二つの身体の距離は恋人未満のまま。鳴海は何を考えているのだろう。
暫くの間、僕らは花火の終わった静かな空を眺めていた。
「・・ごめんなさい、
ちょっと考えさせて貰っていいですか。」
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